中級者向け3BLD解法 Orozco Method
こんにちは!まっさんです。今回はorozco Methodと呼ばれる解法について解説していきます
この記事はOrozco tutorial - Google ドキュメントのGoogle翻訳をベースに解説しています。
Orozco Methodとは
OrozcoMethodは(以下Orozcoと略します)Gabriel Alejandro Orozco Casillasさんによって作成された3BLDの中級者向け解法です。
この解法はエッジ、コーナーの両方に適応できて、エッジだとM2法と同じくらい速く、コーナーはOP法よりも速いです。また、中級者向け解法なので既に3styleを取得してる人にとっては遅いものとなっています。
Orozcoの利点として任意のバッファを選択できるというのがあって、今回はUF/UFRバッファで解説します。これは3styleへ移行した時UF/UFRが最適なバッファと(現在では)考えられているからです
ちなみに、そもそも何故この中間解法が必要かというと、仮にM2/OPから最新のUF/UFR 3styleへ移行する場合一気にバッファと解法が変わってしまうので挫折しやすく、かと言ってDF/UBLバッファで3styleを覚えてからUF/UFRバッファへ移行するのも億劫なので、初心者解法から最新解法への橋渡しの意味があると思います
特にozocroは3styleの概念を身に着けるのに役立ちますし、またこの解法で30秒を切ってる人も居るので、単体でも速いです。
Orozcoの長所と短所
長所
・手順はシンプルで高速に実行できます
・追加手順でさらに高速化
・最新の3styleへ簡単に移行できます
・シンプルで高速なパリティ
・同様の考え方で4BLDや5BLDなどにも応用できます
・M2/OPと比較して手数が少なくなります
・また手順数が3styleと比べて少なく直観的です
短所
・M2/OPよりも理解が難しいです。特にコミュテータの概念が難しいですね(逆にそれさえ理解すれば簡単)
・3styleより遅いです(中級者解法なので当たり前といえば当たり前ですが
・ヒューマンエラーが発生しやすいです(途中で手順を間違えたことに気付いた時に戻りにくい
前置きが長くなりましたが解説していきます
前提条件と基本
BLDの解き方は知っておきましょう。しゅうむらさんの動画や、望月さんの記事で基礎を学びましょう
OP/OPやM2/OPで100ソルブもすれば3分くらいにはなれると思うので分析、記憶の感覚が身についたらすぐこの解法に移行していいと思います
特に忘れる前に解く3BLDにおいては手順が速いことに越したことはないので。
解説にあたって新しい用語が出てきます
エッジバッファ:UF
エッジヘルパー:BU
コーナーバッファ:UFR
コーナーヘルパー:UBR
なんのことだかさっぱりだと思いますが、まずバッファはバッファです。ここを起点として分析するやつですね
ヘルパーピースはコーナーOP法でのRDFステッカーやエッジM2法でのUBステッカーなど、バッファと入れ替える所だととりあえず考えておいてください
UF/UFRがバッファの理由は速いからですが、ヘルパーに選ばれているBUとUBRは、UF/UFRバッファで速い手順を作るための補助です
この辺りは読み進めていけば分かります
コミュテータ表記について解説します
東京大学ルービックキューブサークルで読み方だけ確認しておいてください
あとozocroは解法にコミュテータをバンバン利用するので、煎茶さんのアドカレ記事に一度目を通すと理解が速いです(タイムリーですね)
ここでも軽く触れておきます
基本的なコミュテータ表記は[C:[A、B]]です
ここで、Cはセットアップ AとBはインサートとインターチェンジです
通常の表記で書かれると次のようになります。
C A B A ’B’ C ’
例えばOrozcoに出てくる手順の一つである↓の手順を例に出して説明すると
[R:[U、R D R ']]
Rはセットアップ、Uはインターチェンジ、R D R ’はインサートです。つまり次のようになります。
R U R D R’ U’ R D ’R’ R ’
表記XXX→YYY→ZZZは、XXXをYYYの位置に、YYYをZZZの位置に、ZZZをXXXの位置に移動する手順を意味します。
たとえば上で例に出した[R:[U、R D R ']]はUFR→UBR→LBUと表記されます
ここでコミュテータの文字を入れ替えるとピースの動きが逆になります
[A、B]の逆は[B、A]です。
[C:X]の逆は[C:X ’]です。
したがって、[Z:[X、Y]]の逆は[Z:[Y、X]]です。
Orozcoを進める上でかなり重要になるので確認しておいてください
Orozcoの仕組み
解法の概要
Orozcoは3cycleを使用して各ターゲットを解決します。分析は普通にしますが文字をペアで記憶する必要があります。(重要)
ターゲットが奇数文字(つまり、ペアの最初のターゲット)の場合、バッファ→ターゲット→ヘルパーのコミュテータ手順を実行します。
ターゲットが偶数文字の場合(つまり、ペアの2番目のターゲット)、バッファー→ヘルパー→ターゲットのコミュテータ手順を実行します。
2つのコミュテータ手順を使うことで、2文字実行することができます。
1つは奇数ターゲット用の手順、もう1つは偶数ターゲット用の逆手順です。
たとえば、UF→UL→DFのケースを解決するには、UF→UL→BU、UF→BU→DFの順で実行する必要があります。
このあたりはExample solveを見ることで理解できると思います。
目隠しをしている間にこれらのコミュテータ手順を考えたり、手順表を丸暗記する必要はありません。後半に手順の説明があります。
何故偶数文字に逆手順を使用するか?
通常の3styleでは、バッファ→ターゲット1→ターゲット2を循環させて一度に2つのピースを解決しますが
Orozcoは一度に1つのターゲットを解決しヘルパーピースを使用します。動作方法は
まず一つ目の手順でペアの最初のピースをバッファからターゲット1に。代わりにターゲット1にあったピース(ペアの次のピース)はヘルパーの位置に移動します
次に二つ目の手順(逆アルゴリズム)を使用することで、ピースがヘルパーの位置からターゲット2に移動します。ターゲット2にあったピースはバッファに来ます
ヘルパーピースはキャンセルされるので交換に干渉しません
ヘルパーピースの解決
正しい向きのヘルパーピース
文字を処理していく内に、ヘルパーピースがターゲットであるケースに遭遇します。このケースで使用するのは片方の手順だけです。Example solveを見れば分かると思います
ヘルパーピースの方向が間違っている
ヘルパーピースが次のターゲットであるが正しい向きではない場合はEO手順を使用してそれを解決してから、次にコミュテータ手順を使用して次のターゲットを解決する必要があります。
たとえば、UF→UB→URのケースを解決するには、次を実行します。
M 'U' M 'U' M 'U2 M U' M U 'M U2(UBを解決するためのエッジ反転手順)
R ’U’ R U M U ’R’ U Rw(UF→BU→UR)
パリティがある場合
奇数文字ののコーナーおよびエッジターゲットを最後まで実行します。特別なことをする必要はありません。思い出した部分だけを実行してください。
実行の最後に、次のパリティ手順を実行します。R U2 R' U2 R' F R U R U2 R' U' R U R' F'
Orozcoのパリティ処理は簡単で、交換分析もエッジを入れ替える手順を回す必要もないです
よって実行はエッジファーストでもコーナーファーストでもどちらでも大丈夫です。3style移行を考えるならエッジが先の方が良いですが...
備考
ターゲットが奇数か偶数かを判断するため分析文字をペアで記憶する必要がありますが、これは見てる状態でソルブする時も当てはまります。次のターゲットピースの位置がバッファとヘルパーを切り替え続けるためです。
各手順の後にバッファーの位置を見て、一つずつ解決しようとするとうまくいきません!!目を開けて練習する時も2文字ずつ実行しましょう
手順解説
概要は説明したので以下は各手順について解説します
と言っても元ページが綺麗にまとまっていたのでそのまま引用させてもらうことが多いです。表が見切れてるかもしれないので見れない場合は下のリンクから飛んでください
ここに全ての手順がまとまってます
繰り返し言いますがターゲットが奇数の場合以下の手順をそのまま使用して、ターゲットが偶数の場合逆を使用します。
エッジ
エッジを4つのタイプのターゲットに分割します。
L / R面
L / R側面
DFおよびDBピース
UBピース
L/R面
LU |
[L’ U’ L U, M’] |
RU |
[R U R’ U’, M’] |
LF |
[U’ L’ U, M’] |
RF |
[U R U’, M’] |
LD |
[U’ L2 U, M’] |
RD |
[U R2 U’, M’] |
LB |
[U’ L U, M’] |
RB |
[U R’ U’, M’] |
これらはM'でインターチェンジされています
これらのインサートの動きは、M2法で使用するものと似ていますが、入れる向きが違うのでよく気をつけてください
L/R 側面 ※L/R面ではないから注意!
UL |
[M, L U L’ U’] |
UR |
[M, R’ U’ R U] |
FL |
[M, U L’ U’] |
FR |
[M, U’ R U] |
DL |
[M, U L2 U’] |
DR |
[M, U’ R2 U] |
BL |
[M, U L U’] |
BR |
[M, U’ R’ U] |
さっきとは違い先にMでバッファに突っ込むパターンです
これも偶数回目で出てきた時はインターチェンジとインサートが逆になるので気をつけてください
DFおよびDBピース
DF |
[D: [M, U’ R2 U]] |
DB |
[D’: M, U’ R2 U]] |
FD |
[D: [U R2 U’, M’]] |
BD |
[D’: [U R2 U’, M’]] |
これらは上記のパターンにセットアップしてから手順を回しています
UBピース
UB |
M’ U M’ U M’ U M’ U2 M’ U M’ U M’ U M’ |
BU |
Skip! |
UBの手順は、UFとUBのEO手順です。奇数文字でも偶数文字でも同じで順を使います
ヘルパーピースであるためBUの手順はありません。BUの文字が出てきた場合は次のターゲットに進んでください。
コーナー
コーナーターゲットを4つのグループに分割します。
ULピース
D層(横を向いているステッカー)
D面(下を向いているステッカー)
UBRピース
コーナーでもエッジと同じくターゲットが奇数の場合以下の手順をそのまま使用して、ターゲットが偶数の場合逆を使用します。
ULピース
UFL |
U’ l’ U R’ D2 R U’ R’ D2 R2 x’ U |
UBL |
l’ U R’ D2 R U’ R’ D2 R2 x’ |
LUF |
R’ U’ R’ D’ R U R’ D R2 |
LUB |
R2 D R’ U R D’ R’ U’ R’ |
FUL |
BUL |
最初の2つはAパームです。 Aパームは同じですがAUFがあります。
他の4つはCOLLです。
これらはすべてコミュテータ表記で表せます。たとえば右側の列の手順は、[x R2: R U R’, D2] [R2: D, R’ U R] [R2: R U2 R’, D’]と書くことができます。ただし、これらの多くは開眼での一般的な手順(?)であることに気付きやすくするために、表に完全に記述しました。
D層
LDF |
[U, R’ D R] |
LDB |
[R D’ R’, U’] |
FDR |
[U, D’ R’ D R]] |
FDL |
[R D2 R’, U’] |
[U, D R’ D2 R]] |
[D’ R D2 R’, U’] |
||
BDL |
[U, R’ D2 R] |
BDR |
[D R D’ R’, U’] |
左の列の手順はすべてのU面インターチェンジ,バッファへのインサートの形式です
右の列の手順はすべてヘルパーへのインサート,U面インターチェンジの形式です。
どちらの形式の手順でもケースの解決に使用できるため、どのタイプの手順がどのターゲットに使用されているかを忘れないでください。
D面
DFL |
[x’: [R U R’, D2]] |
DFR |
[D’ x’: [R U R’, D2]] |
DBL |
[x: [D2, R’ U’ R]] |
DBR |
[D x: [D2, R’ U’ R]] |
左の列の手順はピュアコミュテータです。直感的にではなく、アルゴリズムとして学習することをお勧めします。
右の列の手順は、右の手順にセットアップしています。
UBRピース
RUB |
BUR |
||
UBR |
Skip! |
最初の2つはCO手順です。
ターゲットが偶数文字の場合では、RUBの文字をBURの手順、BURの文字をRUBの手順で実行します 気をつけてください!!!
ヘルパーピースであるためUBRの手順はありません。UBRの文字が出てきた場合は次のターゲットに進んでください。
これで手順は終わりです!書いてて思ったのですが、ちゃんと手順を理解しないと逆手順が作れないと思うので根本からしっかり確認してください
EO・COについて
EO・CO手順は最後に実行します
特にパリティがある場合でもパリティ手順の後でEO・CO手順を回すので注意が必要です
エッジファースト、コーナーファーストで最後までEO、COの位置を覚えていたくない場合は2文字にして文字列に付け加え、普通に実行するのがオススメです
Example solves
例1(クリックしてね)
パリティあり。ただし、ループ,CO,EOはありません。非常に簡単です
例2(クリックしてね)
パリティなし、ただしエッジとコーナーの両方にループがあります。CO手順で仕上げます
最後に
この記事で説明した手順の多くは速度が最適ではありません。
こちらも翻訳するかもしれないです
皆さんも是非Orozco methodに挑戦してみてください、使用感を聞かせていただけたら幸いです!!